１５代臥牛窯作 夫婦湯呑 紅梅白梅

冬の寒さに耐え、春の訪れとともに一輪ずつ咲き始めている紅白の梅の様子が描かれた夫婦湯呑です。
「梅は百花の魁（さきがけ）」と呼ばれるように、寒い冬を乗り越え、春の訪れをあらゆる花の先頭を切って知らせてくれることから「喜びの象徴」とされます。また、高貴な香りからは「豊かな生活の象徴」、実はやがて落ち、後に芽を出す事から「生命のしるし」ともいわれます。奈良時代より、祝儀や縁起物の一つとして、また様々な文化・美術の主題やお祝いの飾り物などに用いられるなど、私達の生活に古くから密接に関わり愛されてきました。

「京の仁清、西の現川」。器のコレクターは幻のやきものといわれた現川焼をこう表現します。幕末以降、後継者のいなかった現川焼は、先々代である十二代横石臥牛の手によって蘇りました。 現川焼の特色は薄手の作りと、九州ならではの茶褐色の土の上に繰り広げられる「刷毛目」とよばれる伝統技法にあります。現在、十四代が先代から託された現川焼の再現と、新しい刷毛目を創造し続けています。

元禄時代の頃に半世紀で姿を消したとされる幻の陶器は、二百五十年という時間を飛びこえ三代にわたる技術の試行錯誤により、現代によみがえった幻の現川焼。刷毛目や絵付けの技法など、完成度の高い技術力と再現力を評価され、長崎県無形文化財に指定されております。

湯呑×２　しおり　桐箱

高さ:7.5cm 径:7.5cm

※手作り商品のためサイズなどに若干の誤差が生じる場合がございます。