【有田焼】釉裏紅朝顔紋花瓶 (初代真右衛門作)

初代真右衛門の花瓶作品は、釉裏紅愛好家にとっての至宝です。古代中国皇帝が愛した釉裏紅芸術を日本の芸術に昇華させたこの作品は、天才陶芸作家である初代真右衛門の炎のような神技によって誕生します。花瓶全体に描かれた迫力ある朝顔模様が特徴の本作、瑞々しい感性が光る力作に仕上がっております。

「愛情と堅い絆」を象徴する朝顔を見事な筆致で表現しており、その豊かな感性と高い技術が光るこの作品から醸し出される雰囲気はまさに驚愕の芸術作品、究極の陶磁器と言っても過言ではないでしょう。この釉裏紅朝顔花瓶は、有田焼における前代未聞の大傑作です。

芸術性と品格を兼ね備えた本作は、女性的な感性と花の持つ生命力を感じさせ、初代真右衛門の作品の中でも特に名声を博しております。釉裏紅の技法によるこの作品は、膨大な作業工程の賜物です。釉裏紅は、釉薬の下に銅を発色剤とした下絵具で絵付けを施し、窯内の炎の具合によって紅色を引き出す手法です。釉薬の調合や焼き方の条件、絵具の濃さなど、細かな変化に影響を受けやすく、その色合いが薄くなったり、緑色が出たりすることもあります。

この作品は、初代真右衛門氏の手技の結晶にほかなりません。朝顔紋の造形やピンクの色彩も見事、完成度は圧巻です。見入っていると、心が優しく元気にされることでしょう。お部屋を富貴な雰囲気で満たす名作を、ぜひ末長くお飾りくださいませ。

※本作 は、転写を用いない手ロクロ、手作りによる”一品物”でございます。