【日本列島の伝統工芸品シリーズ|北海道】アイヌの伝統工芸品
大人気漫画ゴールデンカムイでも話題になったアイヌ文化とは?
北海道以外の地域で暮らしている人にとって、アイヌ文化の歴史は縁遠いものでしょう。また、北海道であっても若者に知られていないアイヌ文化は多くあります。近年になってそれにスポットライトが当たっているのは、ゴールデンカムイという漫画の影響です。とても人気のある作品で、明治時代の北海道を舞台とした日本軍のエピソードとなっています。その中に多くの伝統工芸品や伝統食品が登場し、SNSを中心として大きな話題になっているのです。日常生活で見られることがなくなった民族衣装や移動手段としての犬ぞり等もたくさん登場します。言葉も他の地域で使われている日本語とは大違いです。日本軍の面々がそれらに戸惑いながらも慣れていく様子がコミカルに描かれています。ストーリー自体はシリアスであり、当時のアイヌの民が置かれていた状況もよく分かります。さまざまな風習が紹介されており、アイヌ文化を無理なく楽しみながら学べることが大きなメリットです。
国の伝統工芸品に選出されているアイヌの伝統工芸品①【二風谷イタ】
アイヌの地で脈々と受け継がれてきた文化として二風谷イタが挙げられます。こちらは100年を上回る歴史を持っており、19世紀には貴重な貢物として使われていた記録もあるのです。伝統工芸品でありながら素朴なテイストが基調となっており、十分に丈夫なので普段の暮らして長く利用していけます。最大の特徴は独特の模様が施されている点です。使用しているだけでアイヌの文化に触れられるというメリットがあります。多くの人に知られるようになったきっかけはテレビ番組です。情熱大陸という番組に、北海道を代表する職人である貝澤徹さんが出演しました。そのアトリエで素晴らしい作品を作っている様子が全国に向けて放送されたのです。古典的な懐かしさの中に近代的なアートが盛り込まれており、その素晴らしさを賞賛する声が世間に溢れました。彼の作品はイギリスの博物館にも展示されており、もはや北海道の枠を越えて日本を代表する伝統工芸品になっています。
国の伝統工芸品に選出されているアイヌの伝統工芸品②【二風谷アットゥシ】
二風谷アットゥシとは、アイヌの伝統工芸品として名高い織物です。カタカタの部分は多くの人にとって聞きなれない言葉ですが、現地の人々が生活の中でよく育てている樹皮を使った織物です。非常に古い歴史的な背景があり、江戸時代になると地元の名産品として盛んに取引されるようになりました。現在でも当時の道具や製法を用いて、昔と変わらない仕上がりが維持されています。その根底にあるのは、アイヌの文化を次世代に引き継いでいきたいという熱い想いです。もちろん我慢をして使っているわけではなく、この織物は現代のライフスタイルにもしっかり通用しています。通気性が抜群であるうえに水分への耐性もかなり高いので、実用面において他の織物に少しも後れを取りません。また、独特の肌触りや風合いを心地よいという人も多く見受けられます。そのためニーズがとても高く、近代化が推し進められた時代にも、原料の植物は途切れることなく育てられていました。