88歳の誕生日を祝う米寿祝いについて
米寿祝いは数え年で88歳になった祝賀のことです。日本に古くからある祝いの儀式のひとつで、奈良時代には40歳から10歳ごとに長寿を祝う風習がすでに存在しておりました。もともとは中国から伝来した風習で饗宴を催したり年齢と同じ数の贈り物をして長寿を祝ったとされますが、日本では鎌倉時代から室町時代にかけて古稀や喜寿、米寿が祝われるようになり、さらに時代がすすんで近世になると還暦を祝うようになりました。
米寿祝いの由来
米寿祝いはその由来と意味は米という漢字を分解すると八と十と八に分けられ、八は末広がりの八であり日本ではとても縁起の良い数字とされていることにあります。この縁起の良い数字が2つも並ぶ88はとても縁起が良い、だから米寿も大変に縁起が良いとして祝うようになったのです。本来は数え年での年齢をいいますが、生まれた年を1歳として数えて元旦がくるたびに年を重ねてゆく数え方は分かりづらいということもあり近頃は満年齢で祝う地域もあるようです。また現在では米寿の後に90歳で迎える卒寿や100歳の白寿が続きますが、昔は還暦、古稀、喜寿のあとの米寿が最後のお祝いでした。
米寿のテーマカラー
長寿の祝いには年齢ごとにテーマカラーがあります。(長寿祝の色については百貨店業界が近年定めたものが多く、必ずしもそれに従う必要はありません。)還暦は赤、古稀や喜寿は紫ですが米寿のテーマカラーは黄(金茶)です。理由は金や黄が田んぼで稲穂がたわわに稔る様子を象徴する色だからであり、日本文化での豊穣を意味する色だからです。お祝いの会は昔は米寿を迎える方がお客を招きましたが、現在は周囲の親しい人が米寿を迎える人を囲んでお祝いするのが一般的です。