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記事: フィレンツェの名窯 リチャードジノリってどんなメーカー?

フィレンツェの名窯 リチャードジノリってどんなメーカー?

欧州でも名窯として知られるリチャードジノリは、イタリアの陶磁器メーカーです。その歴史は古く、1735年に当時のトスカーナの領主であるカルロ・ジノリ侯爵が、自分の領土であるフィレンツェ郊外の町ドッチァに磁器窯を開いて創業したのが始まりです。

イタリアを代表する陶磁器業者

ドイツ製の陶磁器に対抗するために、鉱物学に造詣のあった侯爵自ら研究を行い、ドイツやオーストリアに次いで欧州3番目、イタリアでは初の白磁器を完成させたといわれています。1896年にミラノのリチャード製陶社と合併したことにより、現在のリチャードジノリとなりました。また、1956年、ラヴェーノのイタリア陶磁器会社と合併し、イタリア最大の陶磁器メーカーとなっています。

リチャードジノリの特徴

その特徴としては、トスカーナの白い肌と呼ばれるほどの白さといえるでしょう。1735年から1757年にはオーストリア女王であるマリア・テレジアのためにデザインされたグランデューカや、最古の代表作であるベッキオホワイト、日本の影響を最も強く感じさせるレッドコックが誕生しています。 グランデューカは中国趣味を指す言葉、シノワズリを取り入れながら、ヨーロッパ独自の美しさを保つ作品です。白磁に映える淡い色彩で描かれた花々が、目を引きます。ロココ様式を取り入れた優雅なデザインでありながら、現在でも多くの人に愛されているシリーズです。 バロック様式を取り入れた形状、バスケットの編み込み模様を模した縁取りなどが特徴とされている、伝統的な透明感のある白磁をベッキオホワイトといいます。世界中の様々な料理に合うデザインとして、好んで利用する人が少なくありません。

有田焼とリチャードジノリ

レッドコックは欧州に渡った酒井田柿右衛門の赤絵皿に描かれていた「粟とうずら」をモチーフとして使ったシリーズで、時代の流れとともにうずらが鶏となり、現在に伝わっています。赤と白のコントラストがどこかに本を思い起こさせるデザインです。 カルロ・ジノリ侯爵の後を継いだ長男、ロレンツォ・ジノリが作成したイタリアン・フルーツ、ルネサンス期の銀器の形をモデルとしたアンティックローズ、オペラ座のミラノ・スカラ座をイメージしたスカラも有名なジノリの作品といえます。 1760年頃、ある貴族の別荘用テーブルセットとしてデザインされたのがイタリアン・フルーツで、ジノリの代名詞といえる図柄です。今でも職人によって1つ1つ手で絵付けされています。 アンティックローズは、手に馴染む軽やかな形とデザイン性に魅了される人が多い作品です。テンテル模様の縁取りを印象深く感じる人も多いといいます。 スカラは金と緑色によってぶどうのツル・葉・花をあしらった作品で、古典的なのにエレガントなイメージを持つ作品です。1780年頃に誕生した巣からですが、200年以上たった今でも多くの人に愛されています。 シリーズから見ると、シンプルでありながら使いやすさや上品さを感じさせること、華美な装飾がなく、エレガントさを感じさせるデザインがリチャードジノリの特徴といえます。